目次 |
No.1〜15 |
No.16〜30 |
No.31〜45 |
No.46〜60 |
No.61〜75 |
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46)Q:食べてはいけないものを食べるので困っています。 |
11カ月のWコーギーのオスですが、小さい頃から、何でも食べるので困っています。先日、ハンカチを見せて「これは食べちゃダメだよ」と言ったのですが、ぐいっとつかんでアッという間に飲み込んでしまいました(心配しなくても、朝ウンチと一緒に出てくると思いますけど)。前にも、ビニール袋を食べて、ウンチから出てきたことがあります。でも、とても困っています。拾い食いもします。どうすればやめさせられますか?教えてください。 |
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46)A |
医学問題(すなわち病気)としつけの問題の2つのケースが考えられます。
前者の場合、1つには「異嗜症」(いししょう)と言って、異物(砂・石・布・紙など)を食べたがる病気があります。身近にある異物にはペットシーツがあり、これは中に膨潤剤が入っているので、胃の中で膨らむことがあり危険です。原因としては、寄生虫性の病気や消化酵素の不足等が考えられます。診断には、検便等の検査が必要でしょう。
しつけの問題の場合、特に若い犬はいろいろなものに興味があるため、何でも口にしてしまうことがあります。犬は何かを食べて、お腹の調子が悪くなれば、食べてはいけないものであることを学習します。しかし、なかなか学習しない犬もいます。重要なことは、犬が飲み込む可能性のあるもの(特に飼い主のニオイの付いたもの)を周囲に置かないことです。また、犬が食べてはいけないものをくわえたとき、あわてて取ろうとしてはいけません。犬は取られまいとして、そのまま飲み込んでしまいます。犬と遊びながら、うまく取り上げてください。詳しいことは、しつけの本やプロの方から学んでください。 |
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47)Q:2歳のパピヨンのメスですが、顎の下に小さなしこりのようなものがあります。 |
2歳のパピヨンのメスです。3カ月半頃に気づいたのですが、顎の下に小さなしこりのようなものがあります。獣医さんに診てもらったところ「仔犬だし、腫瘍ではなく、脂肪のかたまりのようなもの」と言われました。今でも大きさ(直径5ミリ程度)等、何も変化はありません。
その後飼い始めたヨーキー(1歳メス)にも、顎の下にしこりがあります。固くて、皮膚がポコッとふくらんでいます。大きさは直径5ミリ程度で、ときに変化はないようです。このまま放っておいてもよいでしょうか? (大阪府/M・Y) |
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47)A |
きちんと診察する病院で調べてもらうのが安全でしょう。パピヨンでは、顎の下のしこりは「リンパ節」の異常である可能性もあります。組織検査をする「生検」を受ければ、はっきりするでしょう。現在では、普及した検査方法です。いずれにしても、転院が必要と思われます。 |
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48)Q:散歩に行くたびに、小さな虫(マダニだと思います)が毛にくっつきます。 |
2歳半のメスのゴールデンレトリーバーです。散歩に行くたびに、小さな虫(マダニだと思います)が毛にくっつきます。ノミ取り粉をつけると2-3日間はつきませんが、ノミ取り粉をやめるとすぐつきます。
ノミ取り粉は2日おきぐらいにつけ続けても大丈夫でしょうか?また、ノミ取り首輪でも完全に防げるでしょうか?スプレー状のものもありますが、毛がべとつかないか気になります。
(岐阜県/M・S) |
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48)A |
ノミ取り粉でも、ある程度はダニに対して効果があるかもしれませんが、効果時間が短いのが欠点です。スプレーも同じようなものです。毛のべとつきに関しては、少量を使用することです。そのため頻回に投与しなければならず合理的ではありません。2日おきぐらいにつけ続けても大丈夫ですか?とのことですが、1-2ヶ月は大丈夫でしょう。しかし、6ヶ月とかになると話は別です。避けた方が良いでしょう。
重要なことは、いろいろな方法を組み合わせて行うと危険な場合があることです。例えばノミ取り首輪とノミ取り粉が同じ成分だと、その薬剤の効果は2倍となり危険です。違う成分ならば、大丈夫な場合もあります。一般に市販のノミ取り首輪(普通ノミよけ首輪と呼ぶ)は、動物病院のノミ取り首輪より効果は弱いのです。
現在は、ダニ等に効果がある、例えば月に1回背中に垂らすだけで効果がある薬剤があります。これらは比較的安全に使用することができます。また動物病院で使用されているノミ取り首輪にはダニに効果があるものもありますが、いくつかの注意点があります。その注意点は各々の動物病院で使用している薬剤によって違ってきますので、ご使用の際にはお聞きください。 |
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49)Q:2歳10ヵ月のパピヨンですが、妊娠しても早産になってしまいます。 |
2歳10ヵ月のパピヨン(2.2kg)です。今年の2月と8月に交配させ、1回目は56日目(仔犬95g)で出産し、死産でした。2回目は53日目(仔犬120g)で出産し、呼吸がやっとできる状態でしたので入院させましたが、半日で死んでしまいました。
2回とも早産だったのは体質なのでしょうか?母犬は妊娠中あまり食欲がありませんでしたが、元気は良く、毎日走り回り、出産当日もいつもと変化はなく、急に生まれてしまいました。出産が早まる原因は分かりません。もう出産はあきらめたほうがいいでしょうか?(広島県/I・Y) |
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49)A |
早産の理由にはいろいろありますが、どれもなかなか特定できるものではありません。小型犬の1頭の妊娠には、その傾向があるかもしれません。
出産はあきらめたほうがいいでしょうか?とのことですが、まず始めに行うべきことは、その母親をいろいろと医学的に調べた方が良いと言うことです。何をどう調べるかについては、検査できる項目が動物病院によって違ってきますが、いろいろな血液検査や尿検査を始めとして、心電図・X線撮影検査・超音波検査等で身体の全体的な異常を調べるのです。すると体のどこかに感染・炎症・出血等があったり、さまざまな程度の奇形があることが分かったりすることもあります。
通常はその辺りまでで、その後もし調べるとしたらホルモンの検査等もできます。その場合、不足していると予想されるホルモンを補う注射をしたりすることもあります。いずれにしても、繁殖に興味を持っている動物病院に直接行って、いろいろと相談するのが良いでしょう。 |
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50)Q:1歳4カ月のチワワですが、1日に1度悲鳴とともに背中を丸めて走り出します。 |
1歳4カ月のオスのチワワです。必ずといっていいほど、1日に1度、悲鳴とともに背中を丸めて走り出します。眠っているときも、急に跳びはねるように起きることがあります。毛艶が悪く、1歳になる前に便に回虫が混じっていました。
病院で薬をいただいたので、もう大丈夫かと思っていたのですが、今もまだ回虫がいるのでしょうか?悲鳴の原因として、どういうことが考えられるでしょうか?(愛知県/M・H) |
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50)A |
回虫がまだいたとしても、悲鳴の原因とはならないでしょう。考えられる原因としては、神経や骨の病気・消化器の病気・心臓の病気等いろいろあります。まず、総合的に検査を受けて、調べる必要があるでしょう。また、どんな状態のとき悲鳴をあげることが多いか、もう1度確かめる必要があるでしょう。
いずれにしても、犬は健康であれば、通常に食事を食べて、形の良い便をします。食事との関係をもう1度、良く考えてください。そして、信頼できそうな病院で検査を受け、何を調べれば何がわかるのかを良く理解した上で、診察を受けると良いでしょう。 |
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51)Q:避妊手術が早すぎると、発育不全などになる可能性があるのでしょうか。 |
愛犬のルーシーは、推定2-3カ月のラブラドールに似たミックスです。縁あって動物指導センターから譲り受けましたが、避妊手術をしてからの譲渡だったので、手術の時期が少し早すぎたのでは、と心配しています。
避妊手術が早すぎると、発育不全などになる可能性があると本で読んだのですが、具体的にどのようなことになるのでしょうか?また、もし発育不全の可能性があるとしたら、食事や生活習慣などである程度防ぐことができるでしょうか?
先日亡くなった犬の分まで幸せに過ごさせたいし、できる限りのことをしてやりたいと思います。現在は室内で飼育中です。アドバイスをお願いいたします。(茨城県/K・K) |
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51)A |
手術が早すぎると発育不全になるのではないかとご心配のようですが、その心配はまったく不要です。安心してルーシーちゃんをすくすくと育ててください。
最新の獣医学では、避妊手術や去勢手術を6-14週齢(1カ月半-3カ月半)で行うことが推奨されています。アメリカでは5年ほど前から行われており、現在では、アメリカ獣医師会(AVMA)やアメリカ動物病院協会(AAHA)をはじめ、8つの大きな団体がこの方法を支持しています。現在のところ、医学的な副作用は一切認められていません。
日本でも、全国の獣医師や飼い主がこの方法を知り、積極的に早期の不妊手術を受け入れて、不幸な犬や猫を少しでも減らすことが重要と思われます。 |
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52)Q:3歳4カ月のチワワですが、生後6カ月頃から、硬直したような感じで、目は視点が合っていないという状態になります。 |
3歳4カ月のメスのチワワです。生後6カ月頃から、硬直したような感じで、手足はつったように力が入り、爪は立ったままで、目は視点が合っていないという状態になります。1歳までは半年に1回くらい、2歳までは年に4-5回、3歳までは月に1-2回以上という具合に起こり、最近はまたひどくなりました。
以前は1回につき3分くらい症状が続き、また3分くらい元に戻るということを、多い場合は3回くらい繰り返す程度だったのですが、最近はかなり何度も繰り返し、その状態が1-2時間も続きます。発作が終わった後、抱かないで放すと、また症状が出ることもあります。
体力を消耗するらしく、放しても動けないようで、ひどいときは半日くらい動きません。でも、元気になれば、いつも通り食事を食べます。2歳くらいまでは獣医さんに「熱中症」といわれていたのですが、最近は「精神的なもので、ストレスから来ている。治す方法はない」といわれました。今は「精神安定剤」を処方してもらい、症状が現れたら飲ませています。飲ませると、30分くらいで落ち着き、症状はなくなります。これまで脳の検査をしたことはありません。どのように思われるか、ご意見をお聞かせください。(愛媛県/N・M) |
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52)A |
周期的に来る発作で、最近になってだんだん回数が増えてきたとのことですが、何であれ、その発作を早く止めることが原則です。それらの発作の3分の1は完全にコントロールでき、3分の1がだいたいコントロールでき、残りの3分の1が不完全ながら少しだけコントロールできるという状態です。
お話によると、現在のかかりつけの獣医師は神経病に対してあまり得意ではないようです。別の病院を探すことをお勧めします。何カ所かまず電話をして、状況を話し、よく話を聞いてくれるところを数カ所選びます。そして、あらかじめできるだけ多くの状況を紙に書いておき、病院に行って、まず診察だけをお願いするのです。その際に、過去の記録などデータをすべて見せるとよいでしょう。
最低3カ所以上の病院へ行き、「何か考えられるか?」「どんな治療をするのか?」「検査は?」「料金はいくらかかるか?」などを質問し、どの病院がよいか、自身の人生経験を生かして判断してください。 |
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53)Q:2歳のオスのWコーギーがお腹がゆるくなりがちなので、気になります。 |
2歳のオスのWコーギーがお腹がゆるくなりがちなので、気になります。最初は固い便を出すのですが、その後で軟らかいのが出ます。最初の病院では、大腸が慢性的に炎症を起こしているのではないかといわれ、フードをかえることを勧められました。低アレルギーのフードに変えたところ、しばらくはよかったのですが、また最近、以前と同じようになってしまいました。
別の病院で相談してみたところ、「最初に固いのが出れば下痢ではないし、便になりきっていないのではないのを出しているのではないか。そんなに心配することはない」と言われました。犬は骨格も大きく、14.5sあり、毛の艶もよく、とても元気です。(新潟県/T・O) |
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53)A |
便に異常があるのは間違いないようです。下痢というより、軟便といえるでしょう。初めに固い便が出るのは、大腸で水分が吸収されているからで、よくあることです。このような場合、いくつか試してみるとよいことがあります。
まず、最初にチェックすべき点は、食事の量をフードの指示通りに与えているかどうかです。これは意外な盲点で、食事の量がただ多すぎるため、便に異常が現れることがあります。特別に運動しないのに、犬がほしがるからといって、多く与えすぎるのは禁物です。動物病院では、便に異常があっても、食べている量について聞かないこともあります。もし、多く与えすぎていた場合は、適正量を与えるようにし、便の様子を見てください。
次に、フード以外に何か食べていれば、それを一切やめてみることです。その次に試すことは、現在の量より20%程度減らし、軟便が治るかどうか見ることです。しかし、与えるフードの量を減らすことによって、その他のものをよけいにほしがったり、自分の糞を食べるようなことになると逆効果ですので、そのようなことがあったら、すぐにやめます。
以上のことを試しても、治らなかったり、あるいは治っても一時的だったりした場合は、ほかに原因があると考えられますから、それを調べる必要があります。通常、獣医師は糞の検査から始めるでしょう。糞の検査は10種類くらいありますが、通常は2-3種類しかしないかもしれません。愛犬の場合は、もっと検査の種類を多くしたほうがいいかもしれません。いずれにしても、もう1度病院に相談に行きましょう。 |
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54)Q:10カ月のオスのパグですが、鼻の頭がはげたような薄いピンク色です。 |
10カ月のオスのパグです。狂犬病の予防注射を打ちに行った時、「鼻がピンク色だから体内に菌がいる。ホルモンのバランスが崩れている。でも死ぬような病気ではないから、薬を飲まなくても1年経てばまた黒に戻るかもしれない。」と言われました。
確かに、うちの犬は鼻の頭がはげたような薄いピンク色です。何が原因で鼻がピンク色になってしまったのでしょうか?真っ黒の鼻に戻るでしょうか?食事・散歩など、毎日の生活で気を付けることはあるでしょうか?(東京都/M・K) |
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54)A |
鼻がピンク色になった原因はいろいろ考えられます。まず病気の場合とそうでない場合があります。
病気でない場合は、遺伝的な素因によって色が変化したと考えて良いでしょう。特に成犬になる前は色の変化があり、年齢を重ねるに従って黒くなる場合もあります。兄弟犬がいれば参考になるでしょう。
病気の場合、最も多いのは日光による過敏症です。この場合はできるだけ日光に当てないようにすることです。サンクリームを塗るのも少しは役に立ちます。また、特殊な免疫の病気で鼻の色が変化することもあります。他に、何か物理的な理由、例えばいつもゲージに鼻を付けてこすっているような場合でも色は変化します。できれば皮膚病に得意そうな病院を見つけ、1度相談したら良いでしょう。 |
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55)Q:1歳2カ月のメスのコーギーですが、左目だけ目やにが出ます。
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1歳2カ月のメスのコーギーです。
購入した1年前から気になっていたのですが、左目だけ目やにが出ます。ワクチンを接種するときに獣医さんに診察していただき、目薬を入れていたのですが、1年経っても、目やには出ています。そして、目薬をなかなか入れさせない状態になり、目薬をなめることもあります。目やにが出ているところは毛も固くなり、シャンプーのときも目に近いのでなかなか洗うことができません。白眼が充血しているというわけではりませんが、ときどき赤いように見えることもあります。目やにが出なくなる方法はあるでしょうか?(広島県/T・A) |
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55)A |
左目のみに目やにがでるということであれば、一時的な細菌感染等ではないようです。まして1年たっても目やにが出ているというのは異常です。左目のみに何か先天的な異常がある可能性があります。左目が外見上まったく右目と同じように見える場合は、目の内側の周囲に何かの病気、例えば涙の出る管が詰まっているとか、その管自体が消失しているということが考えられます。
また、右目と左目が外見上違っていれば、目の外側の病気、つまり眼瞼内反症や眼瞼外反症のため、たえず目が刺激されて目やにの原因になっているのかもしれません。いずれにしても、目に詳しそうな病院を探して、もう1度診察を受けることをお勧めします。 |
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56)A |
犬の大きさに関わらず、比較的ゆっくりした散歩であれば、1日1-2回は問題ありません。ただし、途中で立ち止まるとか、座り込んでしまう場合は、どこかに異常があることも考えられます。運動によって、体型が変化することはありますが、体が不自然に大きくなることはありません。
大切なことは、定期的に検診を受けることです。特に便の検査は、年に4回くらい行うとよいでしょう。無理をするのはいけませんが、愛犬は元気なようですから、心配しないで散歩を楽しんでください。ただし、引き綱はきちんと付けましょう。 |
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57)Q:1歳9カ月のヨーキーですが、生後4カ月でわが家に来たときから、眼が緑色でした。 |
1歳9カ月のヨーキー(♀)ですが、生後4カ月でわが家に来たときから、眼が緑色でした。他の2匹の犬(ゴールデン、ヨーキー)と一緒に写真を撮ると、1匹だけ眼が緑色に写ります。他のヨーキーに比べて、眼球が少し突出しているようにも見えます。涙も他の2匹に比べると量が多く、人間用の「タリビット点眼薬」を毎日、点眼しています。ときどき、眼をかゆそうにこすったりしていますが、いたって元気で、「オイデ」というと飛んで走ってくるので、眼は見えているようです。
将来、緑内障になるのでは(あるいはもうなっているのか)と心配しています。予防法などがあったら教えてください。(北海道/T・N) |
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57)A |
目が緑色とのことですが、色素に関係のある場合と、病気(眼圧の上昇等)の場合があります。緑内障になると通常、眼が大きくなります。そして、痛いので眼をつぶることが多くなります。もし、眼を閉じているような症状がなければ、愛犬はまだ緑内障になっていないと思います。
まず、眼が見えているのかどうか、確かめるのがよいでしょう。階段の前でつまづくような場合、眼が見えていない可能性があります。眼に雲がかかっているように見える場合は、危険です。また、涙が多いというのも気になります。
眼科の得意な病院(眼圧計とスリットランプのある病院)を探し、定期的に検診を受ける必要があります。緑内障は急性の病気で2-3日で起こることがあります。予防法は特にありませんので、定期検診が重要となります。 |
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58)Q:7カ月のラブラドールレトリーバーですが、食べさせてもあまり大きくなりません。 |
7カ月のラブラドールレトリーバーのメスです。3カ月のときワクチン接種のため獣医さんに連れていくと、母胎感染でお腹に虫がいるといわれました。薬を飲ませて駆虫してもらいましたが、普通のラブより小さいといわれ、現在は4カ月のラブと変わらないくらいの大きさです。食事も最高級のものを与えていますが、効果がありません。どんな食事を与えどうすれば正常に成長するか教えてください。(北海道/M・T) |
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58)A |
大きくならない理由は医学的に2つに分けることができます。
まず、本来病気ではなく大きくなるべきなのにならない場合です。この場合、第1の原因は、食事の与え方・回数・量などに問題があることです。もう1つは病気の場合です。これは先天的な病気と後天的な病気に分けられます。先天的な病気としてはまず心臓病があります。また、肝臓や腎臓の奇形も考えられ、このような病気があると大きくならないとされています。これらについては、その方面の専門的な獣医師に調べてもらう必要があるでしょう。
先天的な病気以外では寄生虫感染も考えられ、この場合は大きくなれない時期もあるかもしれませんが、通常は同じように大きくなるはずです。まして駆虫したのなら問題はないでしょう。ただし再度便検査をして、本当に虫が落ちたのかどうか調べる必要があるでしょう。なお母犬に寄生虫がいれば、仔犬に感染するのは当然といえますから、妊娠する犬は必ず糞便検査をして寄生虫を落としてから交配することが大切です。
あなたの愛犬の場合、適正量のフードを与えていても体が大きくならないとすれば、やはり何かの病気である可能性があります。より詳しく調べる必要があるでしょう。 |
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59)Q:ゴールデンレトリーバーのメス(2歳)の肥満が心配です。 |
ゴールデンレトリーバーのメス(2歳)の肥満が心配です。生まれて半年くらいはかなりやせていたのですが、成犬になった頃から太り気味になり、32kgに達した頃からダイエットフードに切り換えたのですが、現在36kgもあります。
食事はダイエットドライフードを残さない程度に朝夕2回・ジャーキー3本・おすわりくん1/3・ガムの小を食後に1本ずつ与えていました。最近食事を1回にし、ドライフードを朝夕2回与えていた量の2/3に減らしました。残した分は夕方与え、朝残さずに全部食べたときはガムを1本余分に与えています。
肥満させないためには食事の回数を何回にしたほうがいいでしょうか?(岐阜県/M・S) |
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59)A |
ゴールデンは肥満しやすい犬種で、特にメスにその傾向が強いようです。食事の回数が多くたくさん食べれば肥満するでしょうが、決定的なのは食事の回数ではなくカロリーの摂取量です。
まずあなたの愛犬が本当に太りすぎなのかどうかを判定しなければなりません。簡単な判定法は肋骨をさわることです。手に肋骨がゴツゴツ感じられればやせており、ほとんどさわることができなければ肥満と考えていいでしょう。
また、ゴールデンのメスの標準体重は29.5-34.0kgですから、愛犬の36sという体重は少し太りすぎかもしれません。肥満させないためには適正量の食事を与える必要があり、その量は体重に応じて決まります。愛犬の場合、36kgを基準としてフードの量を割り出すのではなく、29.5-34.0kgを基準にした量よりさらに少な目の食事を与える必要があります。そう考えると現在の量はかなり多いでしょう。特にジャーキーやガムはこの際控え、肥満が解消されたらおやつ程度に与えるといいでしょう。 |
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