CBLO(Anatomic CORA Based Leveling Osteotomy)
解剖学的な回転角度を中心とした水平化骨きり術
(CORA Center of Rotation回転角度を中心とした)
この新しい手術法は従来から行なわれているTPLO(脛骨高平部水平骨切り術)とTTA(脛骨粗面前方転移術)の利点を組み合わせた方法として開発されました。この手術も含めてこれらの手術のすぐれている点は、特徴は関節の可動域を妨げないことです。その他の多くの手術は、関節を固定固めて制限をします。これらの手術は、それゆえより自然な跛行ができるようにと考案された方法です。
前十字靭帯断裂の基本的な骨の動きのメカニズムは、後肢の下の肢である脛骨が前十字靭帯断裂によって前方に動くことによって起こることです。これらの手術の主なる目的は前方に動かなくするためです。
より活動的でありたい犬のためには、これらの手術が最も適しています。このCBLOの特徴は関節内を切らなくて良い点や、より小型の犬でも応用が可能である点です。この手術はテキサスA&M大学の教授であったDr. Don Hulseが開発した手術です。このCBLOの手術の最もの適応は、脛骨高平部角(Tibial plateau ange)の角度が大きい、すなわちスロープの角度が大きい場合には、より適してします。
解剖学的な回転角度を中心とした水平化骨きり術(CBLO)は回転角度を中心とした(CORA)、中心軸の補正(ACA)をする独自な手術方法の関節外骨切り術です。これをすることによって、近位と遠位の解剖軸の整列(角度の補正)によって、靭帯の断裂による二次的な水平移動が起こらなくなります。
このCBLOは、脛骨高平部角(Tibial plateau ange)の角度が大きい、すなわちスロープの角度が大きい場合にTPLOのように、脛骨のすらした骨が(二次的に平行移動が起こり)後方に移動する(バルコニー効果)が起こりません。それゆえにTPLOの二次的な所見である、関節の軟骨損傷がより起こりにくくなります。
骨切り部の安定化は骨プレート、ロッキングスクリューとヘッドレスコンプレッションスクリューの使用によります。CBLOの術式の利点としては手術のプランニングと技術の容易さ、良好な機能が長期的に働くこと、術後の関節軟骨の関節鏡検査によって、遅れで発症する関節軟骨損傷がより少ないことです。
また骨切り術の迅速な治癒(6-7週)が期待できること(つまり近位部と遠位部にある間が密接に接触するため)、脛骨骨端軟骨の近位部を壊わさず、若年動物でも骨切り術を行えること、過剰な傾斜(45度を超えなければ)単一の骨切り術にて対応でき、膝蓋骨脱臼を伴う整復も可能となります。
↑このページTOPに戻る |