http://www.pet-hospital.org/

all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

グレートピレニーズ
Great Pyrenees

好発疾病
骨・筋肉の病気
眼の病気
歯の病気
血液の病気
皮膚の病気
心臓・循環器の病気
腫瘍性の病気
その他の病気

年齢別まとめ表
骨・筋肉の病気
股関節
形成不全
通常生後7-9か月齢で発症しますがその後に発症することも多くあります。股関節が不安定になり、腰がふらふらとなり、重度になると、後肢に跛行が生じます。
変形性脊椎症 老犬に多く認められます。椎間板の老化に伴う変性により、重症になると腰が不安定になり、歩きにくくなります。
骨脆弱症候群 骨が弱くなり、骨折しやすくなります。
膝蓋骨の脱臼 膝のお皿に相当する骨が内側に滑り落ちる状態になり、ひどくなると慢性的に痛み、跛行を呈します。
軟骨形成不全 軟骨の形成不全により、異常に短い足になります。
眼の病気
眼瞼内反症 まぶたが眼球のほうに内転します。このため、眼球に傷を付けるため涙が出たり、充血したり、角膜炎が起きたりします。成長につれて、治ることもあります。
若年性白内障 白内障では、普通、老犬になると認められる老化現象ですが、この犬種では遺伝的に起こり、2才以下で白内障が発生することがあります。
歯の病気
歯石・歯垢の蓄積 歯が茶色く変色し、ひどくなると悪臭を生じます。そのころには細菌感染を起こし、その毒物を飲み込むことにより、全身に悪影響を与えます。
血液の病気
血友病A 血液を凝固させる因子が先天的に不足するため、外傷による出血等で、止まりにくくなる病気です。古典的な血友病で、第VIII因子の欠乏が原因です。
第XI因子欠損症 plasma thromboplastin antecedent(PTA)と呼ばれる、血液の凝固因子である第XI因子が先天的に欠損している病気です。
皮膚の病気
甲状腺機能
低下症
中年齢以上で性別に関係なく発生しますが、この犬種では特に多いと言われています。皮膚病が治りにくくなり、被毛に光沢がなくなり脱毛しやすくなります。
毛包虫症 幼犬に多発する寄生虫による皮膚炎で、頭部から発生し次第に全身に広がります。脱毛・皮膚の肥厚・乾燥。重症では全身膿皮症になり、治療が難しくなります。
心臓・循環器の病気
肥大性心筋症 原因不明の心筋症で、大型犬に多い心疾患です。運動不耐性・呼吸困難・失神などの心不全の症状が現れます。心臓の筋肉が肥大して、心臓が大きくなります。心臓の収縮が激しくなります。突然死亡してこの病気がわかることがあります。
腫瘍性の病気
骨肉腫 骨の悪性腫瘍で、しばしば肺に転移し、予後が不良となります。老犬で多く、早期発見・早期治療が重要となります。断脚のみだと4ヶ月の生存率です。はげしい痛みを伴います。
リンパ肉腫 血液の悪性腫瘍で、老犬に多発します。元気がなくなり、削痩し、貧血・黄疸・下痢など、様々な症状を示します。最も代表的な腫瘍で、体のいろいろな所にできるが、治療するとかなりの生存が見込める場合が多いので、治療すべき腫瘍である。
その他の病気
停留睾丸 片側、または両側の睾丸が生後1ヶ月以上たっても陰嚢の中に認められない疾患です。繁殖には適しません。

これらの疾患を年齢別にまとめると次のようになります
年齢
不問
6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
股関節
形成不全
変形性脊椎症
骨脆弱症候群
膝蓋骨の脱臼
軟骨形成不全
椎間板疾患
コア状筋疾患
変形性関節炎
年齢
不問
6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
眼瞼内反症
若年性白内障
老齢性白内障
眼球欠損
歯石・歯垢の蓄積
血友病A
第XI因子欠損症
甲状腺機能
低下症
毛包虫症
肥大性心筋症
年齢
不問
6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
難聴
筋緊張性疾患
中枢神経系の
梗塞・壊死
好酸球性
髄膜脳炎
限局性石灰症
年齢
不問
6ヶ月 1才 1-3才 4-5才 6才以上
原発性巨大食道症
骨肉腫
リンパ肉腫
乳腺腫瘍
停留睾丸
口蓋裂
腎疾患
膀胱疾患
スイミングパピー
症候群
子宮内膜炎