もしあなたの家族である動物が、突然病気になり不幸にも死亡した場合、思い当たらない病気で死亡した場合や原因不明で死亡した場合(特に身体に外傷等の傷がない場合)、そのような状況においては、死後の検査、すなわち X線検査、CT検査、剖検等を考えるのも、一つの方法になるかもしれません。
そのような場合にはまず、死後の画像検査(Ai)をお勧めします。特にCT検査は、死後のそのままの状態で検査することが可能です。死の原因がどの臓器(例えば肺、心臓、肝臓、腎臓等)と関係があったのかが、判定できる場合もあります。
これらはオートプシー・イメージング(Autopsy imaging、Ai)と呼ばれます。その意味は死亡時の画像診断または死亡時画像病理診断とも呼ばれています。人間の医療では、オートプシー・イメージング学会と言う学会があるくらいです。これはコンピュータ断層撮影(CT)等によって撮影された死後画像(Postmortem Imaging = PMI)により、死体にどのような器質的病変を生じているのかを診断することによって、死亡時の病態把握、死因の究明などを行う学問です。
死後のCT検査で判明できる死亡原因(又は判明できた過去の例)には、癌による転移像、腹腔内の出血、内臓の破裂(心臓、肝臓、腎臓、膀胱等)、異物の誤嚥による閉塞(食道、胃、腸等)、各臓器の腫瘍等があります。
この死後の検査は、動物の死因を明らかにするための科学的な非侵襲的(動物を傷つけない)な検査です。ご家族の疑問解明に少しでも貢献すること、また獣医学、獣医療の進歩、発展に寄与することを目的としておこなわれるものです。
死後の検査でも、本格的な検査は 剖検(ぼうけん)による検査です。剖検は死亡した動物の遺体を解剖することですので、行うためには、ご家族の同意書が必要となります。
家族である動物の死に直面し剖検を承諾することは、とても勇気のいることです。 しかしながら、動物医療の進歩のため、医学の進歩のためには必要不可欠な手段であることをどうぞご理解ください。
動物の種類は、犬、猫、エキゾチック・ペットです。動物種について不明な場合はお尋ねください。経験のない動物種もありますが、その場合はあらかじめお話し致します。
各々料金については、動物の大きさ、検査の種類、どこまで検査するかによって違いますので、別途お尋ねください。
◇当院で行うX線検査やCT検査
……(規定の料金)
◇当院で行う簡単な剖検(解剖によって確認する検査)
……(規定の費用)
◇当院で行う簡単な顕微鏡の検査(一部の細胞の塗抹検査)
……(規定の費用)
◇当院で行い、組織、細胞等を専門機関に送付して行う、組織病理検査
……(外注の費用)
※以前に行っていた、特別な動物の専門機関で行う本格的な死後の検査は、検査機関移転のため現在では行えない状況にあります。ご了承ください。
※予約状況等により、やむなくお断りさせていただく場合もございます。予めご了承ください。
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