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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

外科手術(凍結手術)

■凍結手術とは?
凍結手術とは、組織をコントロールしながら生理学的に抑制したり解剖学的に破壊するために生体組織を凍結するという、低温を利用した手術です。根本的な目的は、目標とする病的領域のすべての細胞を治すと同時に周囲の健康な組織に対してはごくわずかしか損傷を引き起こさないようにすることです。
■どんな手術に応用するのか?
皮膚および皮下組織の腫瘍は犬・猫で最も多く、その75%は良性です。通常良性の病変には-25度で2回の凍結をすることにより適切な治療ができます。特に指間膿皮症・脂脂腺腫・嚢腫・毛包上皮腫・乳頭腫・組織球腫、また、悪性の肥満細胞腫・扁平上皮癌にも有効です。また肛門直腸と肛門周囲の手術(例:肛門周囲腺腫または癌・口腔内腫瘍・口内炎・眼姶の腫瘍・眼科領域における手術)にも応用されます。
■凍結手術における注意点
凍結手術には冷却剤として液体窒素(-96度)を用いるため、小さな部位以外は通常全身麻酔が必要となります。通常1-2回の凍結(融解回数)で済みますが、大型の腫瘍や骨、または繊維組織のような密で硬い細胞組織には3-4回必要な場合もあります。

組織変化として、術後に紅斑状(赤くなる)になり、その後1-2日間は腫脹と浮腫が表れ、痴皮(カサブタ)が形成し始めます。この痴皮は通常2週間以内に脱落(はがれ)して肉芽組織ができ、治るまでには術後21日間を要します。