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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

オオハシの飼い方と病気
2001/1/6作成

はじめに
食餌
住まい
早見表
繁殖
雌雄判別法
オオハシの一般的な臨床的疾患状態

『エキゾチックペット獣医学ハンドブック』
(日本ベェツグループ発行)
オオハシの項目より一部を転載
はじめに
オオハシは、静かで好奇心が強く、おどけた鳥で、縄張り行動をする。オオハシは散らかしたゆるい糞をする。オオハシは大変活動的で、広々としたすまいが必要である。何羽かの鳥は触れられることを喜ぶように飼い慣らすことができる。オオハシは破壊的で、もし堅い物をかむと自分自身の嘴を痛めるかもしれない。ほとんどが多くの注目を欲しがり、巣の中に繁殖中のペアがいる時を除いて、同居している鳥の活動の中心で生活するのを好む。

オオハシは日光浴を楽しむが、日陰へ出入りできるようにしておかねばならない。食餌を自由に飛び回っているオオハシは、フルーツ・昆虫・クモ・鳥の卵を食べる小さな脊椎動物である。
食餌
捕獲した鳥では、適当な食餌のための念入りな注意が必須である。オオハシ用の適切な維持食は、低鉄処方食が補助的に加えられた新鮮なフルーツ(メロン・パパイヤ・ベリー)を含む。もっと大きな囲いの方が望ましいが、1羽の鳥が必要とする大きさは3×4×4フィートである。
住まい
ほとんどのオオハシは囲いの中で飛ぶことを楽しむ。充分なプライバシーが保てるような周囲を囲った飛翔空間を備えるために繁殖用には、大きな物にすべきである。衝突事故から若い鳥を守るために布あるいはプラスチック防壁で囲いの壁を覆うことができる。

オオハシは、自分たちの住居環境にある物(岩・ねじ釘・硬貨・木片・紙)に興味を示し、そのために時々異物を摂取する結果となる。オオハシは水浴びが好きなので、大きくて容易にきれいにできる水入れを用意すべきである。オオハシの囲いの床は、よく洗い流せて容易にきれいにできるものにすべきである。
早見表
体長 オオハシ:40.0-45.0cm
ミドリチュウハシ:37.5-42.5cm
体重 125-1,000g
寿命 15-25年
性成熟 3年
1腹あたり
の卵
2-4個(白い卵)
抱卵期間 18日
アカムネオオハシ:16-17日
眼の開き始め 3-4週
離乳 2-4ヶ月
巣立ち 45日
巣立ち季節 春・夏
繁殖
繁殖と子育ては、充分なプライバシーが保てるように周囲を囲った飛翔空間のある大きな囲いの中で繁殖させるのが最もよい。人の訪問は最小限にすべきである。オオハシは空洞の巣を作る鳥である。自然のヤシの丸太あるいはベニヤ板の箱(6×1フィートの長方形)が巣を作るために役に立つ。

成鳥は雌雄とも抱卵を共有して行い、責任を持って育てる。食餌中にコオロギ・マウス・ミルワームが補給されていないと、両親が子供の雛を食べてしまうことがよくある。雛に小さなさいの目状のフルーツやハサミで小指ぐらいに切られたマウスを提供することで、孵化したての幼鳥から人工飼育できる。

生まれたての雛は、最初の12時間は2時間毎に餌を与えられ、その後16日間は3時間毎になる。オオハシはそ嚢がない。従って生まれたての雛には、オウム科の雛よりもより少量の餌を給餌しなければならない。
雌雄判別法
・一般的に雄は雌よりも大きな嘴を持つ
・嘴の長さの測定:顔の皮膚の縁から上の嘴の下端を、先の外側方向へと測定する
   1例:Tocoの雄=16cm以上 Tocoの雌=15.5cm未満
・成鳥の雄は頭部の羽色が黒く、雌は頭部の羽色が茶色
・成鳥の雄は頚部と腹部が黒く、雌は栗色の頚部で、腹部が灰色
オオハシの一般的な臨床的疾患状態
・肝障害
・嘴の損傷
・細菌感染
・真性糖尿病(Toco Toucans)
・ジアルジア症
・鉄貯留病
・コクシジウム症