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all words by Dr.NORIHIRO KOMIYAMA

水鳥の飼い方と病気
2001/1/6作成

食餌
住まい
早見表
繁殖
捕獲されたガンカモ目の一般的な臨床的疾患状態

『エキゾチックペット獣医学ハンドブック』
(日本ベェツグループ発行)
水鳥の項目より一部を転載
食餌
食餌は市販のカモ用の餌がカモのために入手できる。ほとんどの種が雑食性である。新鮮な緑の植物を加えるべきである。ありあわせの穀物を補足した、蛋白90%+動物蛋白8%の食料を子ガモに給餌すると最もよく成長する。七面鳥の食料(蛋白20%)が、最近孵化したばかりの子ガモに対して、適切な餌として使用でき、鳥が2-3週齢になったら、ありあわせの穀物を補足する。3週齢後にはペレット食が、引き割ったトウモロコシ・小麦やえん麦・大麦を混合した(自由に歩き回るカモの好みに依存して)ものと一緒に自由に選んで与えることができる。

市販のカモ用の餌をもとにした食料は、一般的に言って、その他の水鳥に長期間の維持食として与えることは奨められない。ほとんどのガンは草を食べる動物で、大抵の青々とした草が、蛋白17%を越えることはめったにない。フィールドガイドや野生動物をリハビリしている人に、自由に歩き回っているガンの餌について相談する。
住まい
水鳥の住まいは普通、小さな水たまりあるいは小川のある、小さな植物が植えられている解放された囲いの中で、つがいで飼うか、あるいは、大きな池のある混合された解放大集団で飼う。フェンスの網を埋めることで、フェンスの下を掘り進んでくる捕食者達を防ぐだろうし、電気仕掛けの柵をめぐらすことで陸生の捕食者を防ぐだろう。

覆われた囲いで、鳥を十分に飛翔できるようにする(ほとんどは解放した囲いから逃げるのを防ぐために一部の羽交を切ったり、翼を切ったりしている)。大きな池には、鳥のための巣の領域やプライバシーの領域を提供するための小島があるべきである。

ガンのような草食種は、潜水ガモよりも大きな陸地面積を必要とする。小さなカモは3-5ガロンの水を入れることができる水入れと、植物が植えられている小さな囲いの中で飼うことができる。流速速度を速くする、あるいは濾過することが水をきれいに保ち、疾患の発生率を下げるのに重要である。池には温かい水よりも、冷たい水の方がよい。50cmの深さの水が、ほとんどのガンカモ目で適切であるが、白鳥や何羽かの潜水ガモは80-120cmの水が必要となる。
早見表

平均寿命(飼育鳥)
カナダガン 33年
オオホシハジロ 19年
マガモ 20年
ホオジロガモ 17年
エジプトガン 25年
ヨーロッパホシハジロ 20年
ハイイロガン 26年
カササギガン 26年
北部アメリカコガモ 20年
アメリカホシハジロ 16.5年
ナキハクチョウ 32.5年

ペキンダック バリケン
体温(クロアカ) 40.5-41.6度 39.1-41.1度
呼吸数(休憩中) 15-23bpm/分 -
心拍数 150-250bpm/分 -
平均動脈血圧 111.0-142.5mmHg -
PaO2 73.0-109.1mmHg 80.0-83.0mmHg
PaCO3 28.9-43.0mmHg 32.0-39.0mmHg
HCO2 19.6-24.8mEq/l -
血液のpH 7.36-7.48 7.48-7.53
1回拍出量 40.0-58.0ml -
換気量 0.67-0.97l/分 -

性成熟年齢
(ほとんどの)カモ 1年
ガン 2年
白鳥 5年

繁殖
繁殖と子育てについては、捕獲して飼育されている水鳥は雑種をつくる傾向があるので、同類の種を一緒に飼育すべきではない。混成の鳥類飼育場は、鳥が縄張り行動からくる攻撃から逃げて、巻き込まれないようにするために充分に大きくしなくてはいけない。雄のカモは頻繁に、産卵後去って行き、そのペアは次のシーズンで再びつがいになるかもしれないし、ならないかもしれない。

白鳥やガンは、つがいの片方の鳥が死ぬ以外は、壊れることのない永久のペアをつくる。水鳥は様々な方法で巣を作る(空洞・茂った草木・開放的な空間)。一般に水鳥は早朝に卵を産む。小さな種は普通、1日に1つの卵を産むが、一方大きな種は1日おきに1つ卵を産む。1度抱卵が始まると、朝あるいは夕方に餌を食べたり、水を飲んだり、水浴びをしに一時的に行くときを除いては、雌はめったに巣を離れない。

抱卵中、自由に歩き回る移動性の水鳥のあるものは、ピーク時の体重の40%まで失うことがあるが、これはまれなことではない。通常、ひとかえしの抱卵が同時に始まるので、ひとかえしの卵のほとんどが1日あるいは2日以内に、それぞれ孵化するだろう。1度卵が破れると、普通孵化が完全に終わるまでに16-24時間の間隔がある。

ある種(白鳥やガン)では、両親が子どもを守るが、その他の種では、雌のみが子育てをする。子どもは綿毛で覆われ、孵化してからほとんどが食べたり、泳いだり、潜ったりすることができる。小さな種は、約40日齢で巣立ちができ、飛ぶことができる。大きな種の鳥は、巣立ちができるまで2-3ヶ月かかるかもしれない。
捕獲されたガンカモ目の一般的な臨床的疾患状態
・非感性性アミロイド症
・栄養不足
・真菌性アスペルギルス症
・趾瘤症候群
・カンジダ症
・湿った羽毛
・痛風
・小嚢性皮膚炎および光感作
・結核
・ヒルの感染
・ウイルス性カモウイルス腸炎
・寄生虫
・ボツリヌス中毒
・捕食者