■動物はなぜ病気になるのでしょうか?人間みたいに自身で体に悪いことは、してないのに? |
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1.犬と比べると輸液の必要量が違う。同じ大きさの犬ほどに多くの輸液を必要としません。
2. 高齢になると犬は心臓病が多くなるが、猫は腎臓病が多くなる。この違いは検査する対象を示します。
3. 猫は犬と比べてステロイド(副腎皮質ホルモン)に強く、副作用はより少ない。
4. 猫の黄疸は犬と違って、原因は1つではなく複数に原因がある。このことが治療をむずかしくしている。
5. 猫は犬と違い、膵炎、肝臓病、腸炎は深い関係にある。糖尿病や慢性腎炎との関係も疑われている。
6. 猫は犬と比べてより伝染病に罹りやすいので注意が必要である。特に他の猫に接する機会が多い。
7. 猫の心臓病は多くは心筋症で、犬の心臓病で小型犬に多い弁膜症とはかなり違います。
8. 猫は興奮によって、簡単に血糖値が高くなります。これが糖尿病と間違いやすのです。
9. 猫と犬では肝臓の代謝が、かなり違います。この意味は治療上の問題としての違いもあります。
10. 猫の栄養は犬と違い大きな点は、タウリンとアルギニン、アラキドン酸、ビタミンAが必要になりなす。
11. 猫は肉食獣で、犬は雑食獣です。猫は犬より高蛋白質の食事が必要です。治療も違ってきます。
12.猫の気管支炎は、犬とは違い多くは、アレルギー性で喘息です。特にシャム系の猫が多いようです。
13.猫は心臓が小さいので、心室細動は普通起こらないが、心臓が大きくなると起こることがあります。
14.猫の不整脈は、ほとんど抗不整脈剤では治せません。その原因の治療がより重要となります。
15.猫の心臓病のサインは、犬のように咳でなく、呼吸困難です。その症状は動物種によって違います。
16.猫が咳をするのは比較的まれで、喘息か心臓糸状虫症(フィラリア症)が疑われます。
17.猫が高齢のその病気の原因は、90%は腹部にあり、腹部超音波検査が診断のカギとなります。
18.猫の肝臓病は、胆管炎/肝炎胆管肝炎、膵炎、肝リピドージス等と関係があります。
19.猫の胆管炎/肝炎胆管肝炎は、その後炎症性腸疾患を引き起こすことがあります。
20.猫が外で鳥を食べたと考えられる場合は、サルモネラの感染を疑います。
21.猫は犬に比べてより頭部にカビの一種である、クリプトコッカスが感染する機会があります。
22.猫の伝染病に眼底の検査をすると、FUV、FeLV、トキソプラズマ等の感染が示唆されることがあり。
23.猫が高齢の場合、全身性高血圧症が発症することがあり。高齢の猫は血圧の測定が重要となる。
24. 猫は高齢になると甲状腺機能が亢進することがありますが、犬は高齢になると多くは低下します。
25.猫の体表の出来物は80%悪性だが、犬は80%良性である(乳腺腫瘍を除く)。
26.猫は犬と比べて、肺の容積が少なく、犬より少し気管支炎、肺炎になりやすい。
27.猫は犬と比べて、体重が軽く、整形外科疾患は犬のような固定はあまり必要がないことが多い。
28.猫は犬に比べて、上部気道感染症の罹る率が多いことが知られている。
29.猫は胆嚢との胆管が犬より太く、短くなっています。この解剖学的な違いが治療にも影響します。
30.猫では、犬と違い副腎皮質機能亢進症はきわれてまれです。犬では比較的良くみられます。
31.猫は低カリウム血症、有機リン中毒、チアミン欠乏、が起こると、頭部が下へ屈曲する。
32.猫の肺水腫のX線のパターンは、犬とは大いに違います。一定のパターンがありません。
34. 猫の化膿した眼球炎は摘出しないと全身性の疾患へと広がる場合があります。
35. 猫は犬と比べて、尿の濃縮能が高く、尿の比重が高いことが知られています。
36. 猫は三次元の動物と言われ、猫の住みかには、より高いところを設けると猫はより落ち着きます。
37. 猫は犬と違い糖尿病の治療は、経口の血糖降下剤のみで有効なことがあります。
38. 猫は犬と違いインスリンが不必要なタイプの猫が約30〜50%存在する。食餌療法にて減量すると良い
39. 猫の糖尿病は診断が犬よりむずかしい。特に興奮し易い猫はより診断がむずかしいものである。
40. 猫の糖尿病は治療も犬より一般にむずかしい。猫は犬より、治療に反応ない。
41. 猫では血糖値の閾値(血液から尿へ糖が出る値)が高い犬より高い、
42. 血糖値の曲線は、猫は犬と違って、1〜1.5時間おきに測定するのが良い方法です。
43. インスリンの抵抗性の問題は、猫の場合は犬より少ないといわれています。
44. インスリン治療は犬と違い、猫は長時間作用のインスリンから通常から始める。
45. 猫には一過性糖尿病とか潜在性糖尿病と呼ばれるタイプ(15〜20%)がある。
46. 猫は犬より、家庭での尿によるモニター(血糖がでるか)がしにくい。
47. 猫の糖尿病の食事療法にては、犬のように高炭水化物は適さないとの報告があります。
48. 猫の糖尿病は、犬より糖尿病性の白内障はあまり起こりません。症状もあまりはっきりしません。
49. 猫の膵炎は犬の膵炎のように嘔吐は、一般的ではありません。20〜30%前後で認められます。
50. 猫は犬と比較すると、輸液の際により肺水腫になりやすい。それゆえに注意が必要です。
51. 猫の抗癌療法は犬と違い、シスプラチン、5FU等の通常の使用は禁忌である。使用しません。
52. 猫の治療の原則は、猫は飢えさてはいけない、食べないと体が維持できないと言う原則がある。
53. 猫の病気の最初のサインは食欲不振が多い、ゆえにその後の診断が重要となるのである。
54. 猫のAPT(肝臓の酵素の検査)の上昇は6時間で、犬の72時間とは大いに違い意義がある。
55. 猫に長期間作用のステロイド(デポメデロール)を繰り返すと、うっ血性心不全が発症することがある。
56. 猫に錠剤を投与する際には、食道の狭窄に気をつける。特にビブラマイシンはそうである。
57. 猫の膵炎にはステロイドを使用する場合があっても、犬の膵炎には通常は使用しません。
58. 猫の門脈大静脈短絡は、犬と違い流涎と発作の症状が多い、また銅色の虹彩が見えることがあり。
59. 猫の角膜は通常の犬とくらべて、かなり鈍感である。それゆえに病気の発見が遅れる場合があり。
60. 猫に抗生物質のベイトリル(Baytril)を、2.5mg/kg、1日2回以上投与すると網膜疾患の可能性あり。
61. 猫に聴診器を強く当てると雑音が聞こえる(胸が柔らかいので)ことがあるので注意する。
62. 猫の聴診のコツは左右より、胸骨の部分にて聴診することである。必ず胸骨からの聴診が必要です。
63. 猫はストレス状態が強いと、聴診にて雑音が聞こえることがあります。体位の変化で音も変化する。
64. 猫の無害性の雑音は、胸骨と右心側に聞こえることが多い。部位も変えて聞く必要があります。
65. 猫の視力は犬より少し悪い、猫は視力表で上から2番目まで見え、犬は3番目まで見える。
67. 猫の眼底は犬とは違い視神経乳頭が丸く、また血管の入り込みが、直接入り込まないように見える。
68. 猫の骨肉腫は犬と違い、断脚のみで通常は予後は良い結果が得る。転移はまれです。
69. 猫の骨肉腫は犬と違い、後肢(2/3)の方が前肢(1/3)より侵されやすい。部位が犬と違います。
70. 猫の骨肉腫は、犬と違い、四肢は半分(犬は75%)しか発症しない。1/4が骨格、1/4が骨格外。
71. 猫の骨肉腫は、犬と比べると、転移することはまれ。特に診察時の転移はきわめてまれである。
72. 猫の膀胱炎には、犬と違い間質性膀胱炎が起こることがあることが知られている。
73. 猫は犬と違い、慢性腎疾患の場合、中等度〜重度でやっと、蛋白制限食を行う。
74. 猫は犬とは違い、糖尿病で糖尿病性神経症が起こることがあるのが知られている。
75. 猫は犬と比べると尿路感染症は少ない、ゆえにこの病気で抗生物質を使用する機会も少ない。
76. 猫は2種類の網状赤血球が存在することが知られている。
77. 猫は独自な猫の喘息が存在する、アレルギー性気管支炎、気管支喘息、好酸球性喘息等呼ばれる。
78. 猫は犬に比べて慢性の鼻汁の病気が多い、原因はウイルス、細菌感染、異物、腫瘍、カビ等です。
79. 猫は犬に比べて発熱するが、ときにその原因の解明はむずかしい場合があります。
80. 猫にはアセトアミノフェン(解熱剤)を投与しないよう注意する。中毒になり易いからである。
81. 猫のカロリー要求量は、体重(Kg)×30+70である。肥満猫にはこの約70%を分けて投与する。
82. 猫で食欲があるのに体重が減少する病気は、糖尿病と甲状腺機能亢進症が代表的な病気である。
83. 猫の皮膚糸状菌症は犬の場合より慢性化する場合がありうる。根気良い治療が必要となる。
84. 猫の心臓病は多くは、肥大性心筋症で、犬のように拡張期性心筋症ではありません。
85. 猫の独自のウイルス感染症は猫白血病(FeLV)、猫の免疫不全(FIV)、猫伝染性腹膜炎(FIP)です。
86. 猫は犬より外傷が多く発症します。多くは雄のケンカによるもので、多くは去勢にて防げます。
87. 猫の口内炎は犬にくらべて重症な例が多く、多くはリンパ球性プラズマ細胞性口内炎です。
88. 猫は犬と違い数日間、食べないと肝リピドージス(脂肪肝)となることが、まれですがあります。
89. 猫は犬よりも、高いところから落下する事故が多く起こります。これは高所落下症候群と呼ばれます。
90. 猫には独自の好酸球性増多症候群と言う病気があり、抹消と臓器に好酸球性が増加すます。
91. 猫を輸液はカリウムの変動に注意。輸液するとカリウムが減少する傾向があるからです。
92. 猫の異物には線状異物と言う、長い糸のようなものが、腸管に詰まることがあります。
93. 猫は犬より便秘が多く発症します。一部の猫は結腸が大きくなり、巨大結腸症と言う病気になる。
94. 猫は犬より膿胸になる、多くは慢性の肺炎等からの継続で胸の中に膿がたまり呼吸困難となる。
95. 血栓栓塞症は心筋症の際に見られる、猫の独自の病気です。急に後肢が使用できなくなります。
96. 長毛の猫には、まれに毛球症(胃の中に毛が詰まる状態)が起こることがあります。
97. 猫は歯に外部吸収病巣と言う猫独自の歯の病気が存在する。歯頚部病巣とも言われる。
98. 猫白血病ウイルスのワクチン接種の際にまれに、ワクチン関連性の肉腫(腫瘍)が発症することあり。
99. 猫は犬よりも横隔膜ヘルニアになり易いようです。これは特に外傷の際に発症することがあります。
100. 猫が特に高所からの落下の際に、口内の軟膏外が破裂し、口蓋裂傷と言う状態になることがある。 |
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